君想歌
「山崎さん?」
「ここでやるのもなんや。
隣の部屋、空いとるやろ」
すっと膝から重みが消えたと
思えば山崎の腕の中に和泉は
移っている。
「あぁ!!和泉ぃ」
無表情で先に歩いていく山崎を
沖田は追い掛ける。
「返してくださいっ」
「起きてまうやろ。
声デカイわ」
大声を上げて部屋に飛び込んだ
沖田を山崎は睨む。
既に畳に寝かせた和泉の
着流しの裾を捲り上げ
山崎は包帯を解いている。
「すいません……」
ぺたんと足元に座ると黙って
山崎の手元を見つめる。
スルリと包帯が解かれて
露になった傷口に息を飲む。
顔色一つ変えずに手を動かして
いた山崎はちらりと沖田を
見たが何も言わない。
「何処が大丈夫なんですか……」
まるで自分が怪我をしたかの
ように沖田は顔を歪める。
そんな彼を慰めるかのように
山崎は淡々とした口調で話す。
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「ここでやるのもなんや。
隣の部屋、空いとるやろ」
すっと膝から重みが消えたと
思えば山崎の腕の中に和泉は
移っている。
「あぁ!!和泉ぃ」
無表情で先に歩いていく山崎を
沖田は追い掛ける。
「返してくださいっ」
「起きてまうやろ。
声デカイわ」
大声を上げて部屋に飛び込んだ
沖田を山崎は睨む。
既に畳に寝かせた和泉の
着流しの裾を捲り上げ
山崎は包帯を解いている。
「すいません……」
ぺたんと足元に座ると黙って
山崎の手元を見つめる。
スルリと包帯が解かれて
露になった傷口に息を飲む。
顔色一つ変えずに手を動かして
いた山崎はちらりと沖田を
見たが何も言わない。
「何処が大丈夫なんですか……」
まるで自分が怪我をしたかの
ように沖田は顔を歪める。
そんな彼を慰めるかのように
山崎は淡々とした口調で話す。
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