君想歌
一番隊は基本午前は休み。


隊士の負担にならぬように
土方が決めた計画。


ならば朝寝れば良いのだが、


稽古をする隊士たちの
声が煩い。



安全な場所で
ゆったりできる所。



「という訳で。ここか」


笑いを堪えながら吉田は
和泉の話を聞いていた。


「だって」


旅籠で時間を過ごしてから
屯所に戻るという日々が
続いている。


毎日嫌な顔せず一つ返事で
栄太郎は部屋に上げてくれる。

「他に理由があるように
思えたのは見間違いかな?」


後ろから腕を回して
前より引っ付いてくるように
なった栄太郎に笑いを漏らす。

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