君想歌
出迎えに姿を見せなかった
和泉の所在を聞けば。

足を捻挫し部屋に居るらしい。
訳を聞きに土方らは
出向いたのだが。

相変わらず、と言うべきか。

気まずそうに笑う和泉に
土方は山崎と顔を見合わせ
もう一度溜め息を吐いた。

呆れて言葉が出ない。


「屯所内で変わった事は?」

「特には」

目立った動きは無く。

和泉は久方ぶりに隊務から離れ
有意義な時間を過ごした。


「あ、土方さん。
まだ居たんですか」


さも迷惑そうに眉を寄せ沖田が
和泉の部屋へと入ってくる。


「喧嘩売ってんのか?テメェ」

威圧する土方は眼中に無いのか
和泉の前に座る。


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