君想歌
「しばらくは情報収集に努める。
だが山崎だけでは限界がある」

「女の私が必要ってこと?」

「話が早くて助かる」


立て続けに続いた大きな事件。

今の情勢下でまた事件が
起こるとは考えにくい。


ならば、情報を集めて先に
備えておこうとの魂胆だった。

「別に断りはしない。
ただ総司辺りが食いつけば
かなりうるさいぞ」

「あ?気にすんな。
総司のお守りをやるのは和泉だ」

当たり前のように言い切った
土方に肩を落とす。


「それに。
監察間なら情報は沢山入る。
桂の情報が、な?」


にやりと笑った土方の目的は
悠の情報を和泉に入れる為。


相も変わらず。

優しい鬼だ。


.
< 598 / 633 >

この作品をシェア

pagetop