君想歌
「魚やれば良いのか?」

「うん……っ」

真面目腐った顔の土方に
笑いが込み上げる。

沖田に至っては笑い声を
押さえるのに必死だ。

「分かった」

土方が部屋から出ていった途端
大爆笑する。


「土方さん……。
顔が真面目すぎ…ぶはっ」


「笑いがっ…あはは」


たかが猫に懐かれないくらいで
相談を持ち掛けた土方の姿は
もう一生見ることはないだろう。


そして。

猫に餌付けする副長、と
話題になるのはそう遠くない。

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