【完】私のヒーローは学校一のイケメン君【番外編追加!】
俺の隣にいるよりも兄貴の隣にいた方が幸せなら、快く譲ってやるよ。
「兄貴、誕生日おめでとう」
寄り道した店で買った三つ入ったケーキの箱をテーブルに置く。
「わぁー!ケーキだ!」
「なんだよ、これ買いに行ってきたの?サンキューな」
俺の頭に手を置きワシャワシャと撫でる。
「なぁ兄貴……」
「ん?」
「先輩と、幸せにね」
「なんだよ急に。当たり前だろ?俺が一生幸せにするんだし」
その言葉を聞き、ボッと顔を赤くする先輩。
そんな先輩にキスをして悪戯に笑う。
初めて失恋したけど……そんなに悪いもんでもねぇ。
「誕生日おめでとう」
「おう。ありがとな」
まぁ、兄貴も悪いやつじゃないし。
それに……先輩が俺の姉貴になるのも、悪くないかも。
なんて、今はまだ言葉にしてやんねぇけど。
Happy Birthday兄貴。