【完】私のヒーローは学校一のイケメン君【番外編追加!】
落ち着きを取り戻し、樹くんから離れた。
「ごめんね、ありがとう」
「……」
樹くんがなにも言わない。
「樹くん?」
「雪乃ちゃん……」
私の名前を呼ぶ樹くんの目、顔が、お義父さんと似ていた。
ゆっくりと、樹くんの顔が近づいてくる。
「ぃやっ」
「雪乃ちゃん」
なんで?どうして?だって、大丈夫って。
泣いていいよって言ってくれたじゃん。
男の人って、皆そうなの?
傷ついてる人のこと上手く利用して、自分の思い通りにしようとしてるの?
もう、いや……。
男の人なんか、いや。
「やめて、樹くん。私、帰る……」