【完】私のヒーローは学校一のイケメン君【番外編追加!】
「雪乃ちゃん」
一番、聞きたくない声。
「誰?おまえ」
絋君の声が低くなり、怖い。
「雪乃ちゃん、話そう」
私の腕を触った。
気持ち悪い。私は、樹くんに対してそんな感情しか持てない。
「さわ……ない、で」
消えそうな声で、訴えかける。
嫌だ嫌だ嫌だ。
「触んな」
絋君が私を抱き締めた。
その拍子に、樹くんの手も離れて。
「消えろ」
どすの利いた声で、樹くんを睨む。