灰色の掟
「日本の核兵器開発」

「!!」

小川の言葉に、隊員達が愕然とする。

「戦術自衛隊が核兵器を保有しようとすれば、これは、『戦術自衛隊の兵器情報』として特定秘密に該当する。マスコミや国民がその情報を探る事も出来ず、また特定秘密として伝える必要もない。結果、日本は国民に知られる事なく核武装化し、知らないうちに核保有国の仲間入りだ」

「そんな!横暴すぎる!」

「『核兵器をもたず、つくらず、もちこませず』の非核三原則はどうなっちゃったんですか!」

三浦と豊田が声を上げる。

「落ち着け、極端な例だよ」

小暮が茶を啜った。

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