空に向かって叫ぶんだ…。
第1章
私は今日から、この桜木高校に登校する。
本来ならば、去年から通っているはずだが、
あたしは入院していたため、今日からということになる。
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
門をくぐりぬけ、職員室へと向かう。
向かっている途中に、迷子になってしまった。
通りすがりの男子生徒に職員室への道を尋ねた。
色素の薄い髪に、茶色い瞳。私はその瞳に引き付けられるように
じっと、見ていた。
すると「ねぇ、聞いてる?」
私は話が耳に入っていなかった。
『もう1回教えてくれない?』
そしてあなたは丁寧に教えてくれた。