ミルクティー
自分をもっと、見てほしい。
幼馴染よりも、自分の色に染まってほしい。
そう考えれば考えるほど、お願いはエスカレートしていく。
分かってはいたけど、自分で制御が効かなかった。
こんな想いは、初めてだった。
同時に、矛盾と罪悪感は拭っても拭いきれない。
彼女の思いに答える覚悟もないのに、俺は水を求めた。
「ファーストフードとか苦手だから、あそこの喫茶店がいいな。」
「…いいですね!」
俺との、俺だけとの場所を作りたいんだ。
見てるか、幼馴染。
お前はそのうち、彼女の心の中には住めなくなる。
そうした俺の勝手な思いが、どれだけ彼女を傷つけていたのか。
後の祭りと分かっていても、思い出しては後悔が募る。