闇の向こう側で~あなたの光を~
『ちょっと、まだあの女いるわよっ』
『なんなの、あいつ』
『顔がいいからって調子にのってるわ!』
ん~、まぁ、仕方ないわね。
だってみんなが守るように
私の周りを囲んで歩いてるんだもの。
私は何処かの貴族なの?
過保護過ぎるわよ。
この学校の数少ない女子に妬まれるって…。
女友達とか不可能ね。
紫音「ねぇねぇ、美海ちゃんっ」
内心、失笑していると紫音が話し掛けてきた。
「どうしたの?」
紫音「あのね、もうすぐ体育祭でしょ?
だからね、今日は種目決めるらしいよ♪
美海ちゃんは何に出る?」
体育祭ね……。
そういえば、終業式の時に
担任が言ってた気がしないでもない。
「何があるかにもよるわね。
あんまり出たくないのだけど」
紫音「そっか~。
でもチアだけは絶対参加ね?」
ん?チア?
まさか、チアリーディング?
「いや、それはちょっと……」
海「え!?美海、やらないの!?」
何故そこまで反応してるの、海……。
「美海ぅ……」
何故そんな悲しそうな目で見つめるの、陸。