闇の向こう側で~あなたの光を~
「座ってたら陸がきて寝てた」
龍「なんで膝枕なんかしてんだよ」
「可愛いからしょうがないわよ」
龍「そういう問題じゃねぇよ」
「じゃあ、どういう問題?」
……………。
なんで黙るのよ。
無言はやめてほしい。
なんか私が虚しくなるじゃない。
いまだに、騒いでる二人、紫音と海に目を向ける。
少し不機嫌な龍は放っておきましょ。
紫音「ねぇ、美海!」
「どうしたの?」
海「どんな浴衣!?」
「黒のやつね」
紫音・海「黒!?」
「え、えぇ」
すると、今まで黙っていた龍が話に入ってきた。
龍「美海、浴衣着るのか?」
「着ないわよって言ったんだけど、
紫音と海が勘違いして喜んでたから、
着ることにしたのよ」
龍「じゃあ、祭りに行くのか?」
え?
待って、
この様子じゃ行く予定はなかったの?
でも、二人は行く気満々だったわよね?
「……龍」
龍「ん?」
「皆は祭り行かないの?」
龍「行くとは決まってなかったな」