オレンジ色
「え、ノート受け取ったのか、何書いてあったんだ?」
次の日教室。朝のHRが終わって、カズに昨日のことを話すと、嬉しそうに笑いながらカズがそう聞き返してきた。
「学校のこととか。」
色々なことが書かれすぎてて何が書いてあったって説明するのが難しくて、短くそう答えた。
「彼女のこととかは?お前のことどう思ってるとか。」
「俺のことはほとんど書いてない。」
一緒に喜んでくれるのはいいけど、だんだん照れくさくなってきて視線をそらした。
「いいなー俺もそういうのしたいなー」
確かにこれは大進歩だ。周りから見たらうやらましい光景だろうな。
でも、問題が一つだけある。
「俺…何書けばいいんだろ…」
ノートが手元に来てしまったということは、俺も書かなければいけないということ。一番始めに書いた祐也の方が、きっと何を書こうか迷っただろうし、二番目の俺はどちらかと言えばラクな方だ。
「学校のこととかでいんじゃないのか?」
「うちの学校書くことないじゃん。」
それでも何も書くことが浮かばなくて、まだ何も書いていないままだった。
今日会ったらどうしよう。書いていなければ渡せない。
せっかく交換ノート始めたんだし、ごめん忘れたとか、言いたくない。
「じゃ、告っちゃえば」
「ふざけんな。」
冗談で言ったのかと思ったら、カズは半分本気で言っていたらしく、少しムッとしたような顔を浮かべた。
「大丈夫だって。俺お前のこと好きだぜーって、普通に冗談だと思ってくれるって」
それはそうかもしれない。
相手が女の子なら誤解するだろうけど、男同士なら友達としてってことになるかもしれない。
「…気が向いたら書いてみる。」
それでもこっちが本気な分だけ、書けそうにもなかった。
次の日教室。朝のHRが終わって、カズに昨日のことを話すと、嬉しそうに笑いながらカズがそう聞き返してきた。
「学校のこととか。」
色々なことが書かれすぎてて何が書いてあったって説明するのが難しくて、短くそう答えた。
「彼女のこととかは?お前のことどう思ってるとか。」
「俺のことはほとんど書いてない。」
一緒に喜んでくれるのはいいけど、だんだん照れくさくなってきて視線をそらした。
「いいなー俺もそういうのしたいなー」
確かにこれは大進歩だ。周りから見たらうやらましい光景だろうな。
でも、問題が一つだけある。
「俺…何書けばいいんだろ…」
ノートが手元に来てしまったということは、俺も書かなければいけないということ。一番始めに書いた祐也の方が、きっと何を書こうか迷っただろうし、二番目の俺はどちらかと言えばラクな方だ。
「学校のこととかでいんじゃないのか?」
「うちの学校書くことないじゃん。」
それでも何も書くことが浮かばなくて、まだ何も書いていないままだった。
今日会ったらどうしよう。書いていなければ渡せない。
せっかく交換ノート始めたんだし、ごめん忘れたとか、言いたくない。
「じゃ、告っちゃえば」
「ふざけんな。」
冗談で言ったのかと思ったら、カズは半分本気で言っていたらしく、少しムッとしたような顔を浮かべた。
「大丈夫だって。俺お前のこと好きだぜーって、普通に冗談だと思ってくれるって」
それはそうかもしれない。
相手が女の子なら誤解するだろうけど、男同士なら友達としてってことになるかもしれない。
「…気が向いたら書いてみる。」
それでもこっちが本気な分だけ、書けそうにもなかった。