オレンジ色
7.夢、現実、オレンジ色
最悪だった印象の、出会い。
最低だと思った相手。
でも、俺はそんな奴を好きになった。
男なのに。同性なのに。
でもそれも今日で終わりにしよう。
俺の思い出の中に“男に恋しました”なんてみっともないこと。
一つも残したくはないから。
オレンジ色の空を見るたびに。
そんなこと、思い出したくはないから。
授業はほとんど頭に入らなくて、先生が言っていたことの一つもノートに書けないまま、終わっていった。
放課後、というより、もう放課後もしばらくたっていて、それでも席を立てずに、俺は座り込んでいた。
ここまで来て、まだ、迷ってる。
ちゃんと決意したのに。
ちゃんと今日言うって、祐也に伝えたのに。
だらしがない。臆病で、怖くて、逃げたくて。
嫌われるのは目に見えてわかってるから。
だから、どうしても席から立ち上がれずに、情けなくて、涙が出そうだった。
「・・・あの、星崎君」
そんな俺のところまでわざわざ来て、相沢は下を向いた。
「帰んないの?」
聞いてきたから。
「お前に関係ないだろ。お前こそ、帰れよ」
言葉を投げた。
「・・・あの、星崎君、昨日のことなんだけどさ」
俺の質問に返答しないで、相沢は勝手に喋り始めたので、俺はそれを黙って聞こうと、一瞬相沢の方を見た。その時、相沢の目のあたりがキラリと光ったように見えた。
泣いてるのか? どうして?
最低だと思った相手。
でも、俺はそんな奴を好きになった。
男なのに。同性なのに。
でもそれも今日で終わりにしよう。
俺の思い出の中に“男に恋しました”なんてみっともないこと。
一つも残したくはないから。
オレンジ色の空を見るたびに。
そんなこと、思い出したくはないから。
授業はほとんど頭に入らなくて、先生が言っていたことの一つもノートに書けないまま、終わっていった。
放課後、というより、もう放課後もしばらくたっていて、それでも席を立てずに、俺は座り込んでいた。
ここまで来て、まだ、迷ってる。
ちゃんと決意したのに。
ちゃんと今日言うって、祐也に伝えたのに。
だらしがない。臆病で、怖くて、逃げたくて。
嫌われるのは目に見えてわかってるから。
だから、どうしても席から立ち上がれずに、情けなくて、涙が出そうだった。
「・・・あの、星崎君」
そんな俺のところまでわざわざ来て、相沢は下を向いた。
「帰んないの?」
聞いてきたから。
「お前に関係ないだろ。お前こそ、帰れよ」
言葉を投げた。
「・・・あの、星崎君、昨日のことなんだけどさ」
俺の質問に返答しないで、相沢は勝手に喋り始めたので、俺はそれを黙って聞こうと、一瞬相沢の方を見た。その時、相沢の目のあたりがキラリと光ったように見えた。
泣いてるのか? どうして?