私のとなり、俺のとなり。
時もうすでに遅し。

私はフードで顔を隠そうとしたけどパッチリ目があってしまった。

「お、おー久しぶり……。」

お互い苦笑いだ。


そんなとき、光輝が優しく私に聞いてきた。

「お前、誕生日プレゼント買いに来たのか?」

「え?あぁ、そうだけど……誰のか分かるの?」

「流多だろ?あいつ元気にしてるか?」


うそ……。流多のこと……覚えてたんだ。流多と光輝は一回だけしゃべったことがある。

中学最後の体育祭。

私は足を怪我していたから出れなかったけど、席から二人のことが見える距離だった。


仲良く喋ってた。その時なのかな?

……誕生日とか色々聞いたの……。
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