私のとなり、俺のとなり。
一回逃げようと思ったけど俺は答辞をするから遅刻するわけにはいかない。


「キャッ」


固まりに追い付けなかったのか、一人の女がこけた。


よし。チャンスだ

「わりぃ。俺あの女の子の彼氏なんだ。彼女が悲しむからもうこういうの終わりにしよう、ごめんな!」


女たちは唖然としている。
でもこの甘ったるい臭いと毎日毎日女と歩いてるこの疲労から抜け出すには、
「彼女」をつくらなきゃいけない。


女達に笑って、こけた女のもとへ向かった。
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