ソラ
彼女は少し顔を上げると、鞄から茶色の細長い封筒を取り出した。
封筒からは三つ折りにされた白い紙。
誰かからの手紙だろうか。

一通り読んだ後、また封筒に仕舞い直して、思いきり封筒を破いた。


「あっ!!」

 やばい、思わず声出しちゃったよ。


「あの〜、なにか僕に用ですか?」

彼女の方からオレに話しかけて来た。
何と言っていいか分からないオレは、軽く緊張していた。

「…手紙、いいんですか?」
「あぁ、別にいいんですよ。僕にきた手紙じゃないし。」



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