クール女子と大泥棒が恋すると、
「どうせ知ってる。
なんせ情報屋だからな。
だから伊緒の前で俺の正体言えたんだ。」
そっか……。
千歳の正体知らない人だったら大変なことになる……。
「お前なぁ。
初対面の人とは知ってても自己紹介するのがマナーだろ!?
まだまだガキだなぁ。」
「っ!」
千歳が新見さんを強く睨む。
「ハイ、伊緒ちゃん。財布、ごめんね。」
「あ、どうも。」
財布を手渡され、受け取った。
「後で中身確かめておけ。
この人なら盗りかねない。」
「もうっ!ヤな子!!」
新見さんは美月と同じ仕草で口をとんがらせた。