クール女子と大泥棒が恋すると、
あの日から1週間たった今も、
新見さんは仕事から帰ってこない。
紗夜も結局家に居続けていた。
「買い物に行ってくる。」
「えっ……。」
紗夜は何か言いたそうに口をパクパクと動かした。
「何。」
「わ、私も外の世界にいってみたい!」
目をキラキラさせて、
外の世界なんて汚いだけなのに。
「いいよ。行こう。」
「やったぁ!!」
新見さん、学ぶべきは紗夜のほうだ。
いかに世界が汚いか、見せてやる。