クール女子と大泥棒が恋すると、

「……っ千歳……」



「こんな時間に誰と電話してるわけ。」



完全に見透かされてる。


新見さんが番号の紙をいれたことも、

私が電話かけることも。



千歳が私の部屋に入り、布団まで歩み寄る。




「切れ。」



電話口から聞こえる私の名前を呼ぶ新見さんの声がプツッと言って途切れた。



千歳の顔がまっすぐ見れない。




「新見さんに何言われた。」


「まだ何も……」


「何聞こうとした。」


「っ……」



本当のこと言ったら嫌われるかな。


当たり前だよね。


サイテーだよね……。




「千歳の……過去を聞こうとした。」




千歳はピクッと反応したが、何も言わなかった。