クール女子と大泥棒が恋すると、










でも、やっぱり私は…………





千歳のそういう背負ってしまうところも





愛する人を大切にするところも






全部




全部…………






「ねぇ、千歳、違うよ?」



千歳は目線だけ私に向けた。




「殺す、っていうのは少しでもその人を憎んで死なせてしまうこと。

千歳はお母さんと紗夜さんにそんなこと思ったことないでしょ?」




「…………千歳の本当の気持ちを聞けて、

お母さん、きっと天国で心から笑ってるよ。」




千歳は少し目を見開いて、またあの目に戻った。





「でも…………紗夜は…………」






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