クール女子と大泥棒が恋すると、




「千歳の部下なんて……」



多分続く言葉は『どうせ大したことない。』だろう。



「はじめまして、陽!」



陽の疑いの目を全く気にせず、新見さんはくしゃっとシワを寄せて笑った。




「お前が……伊緒のこと泣かせたのか……」



「えっ!」



昨日の腫れた目、陽に見られてた……!


新見さんは軽蔑するような目で千歳を見た。




「お前、一体どんな仲直りを……

サイテーだわぁ」



「俺が卑猥なことして泣かせた、みたいに言わないで下さい!」



「伊緒ちゃん、真実を!」



「抱きしめられたら涙が出ました。」



「おまっ、変な言い方すんな!」



新見さんは大笑いしていた。






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