クール女子と大泥棒が恋すると、
終業式の日。
「うわ~ん!伊緒ぉ!寂しいよー、遊ぼーね!」
美月が朝から抱きついてきた。
「あ……うん……。」
「何よ、その気のない返事は!
私なんて昨日も伊緒のこと考えてあんまり眠れなかったのに!
こんなにも私はあなたを……!」
「美月、うるさい。」
「じゃあ、また9月に。きりーつ!」
先生の声で立ち上がり、礼をすると、みんなそれぞれ散っていった。
「またねっ、伊緒!」
美月とも昇降口で別れた。