クール女子と大泥棒が恋すると、
千歳の好きな人
陽が帰った翌日。
日曜日。
「……おはよ……」
これからのこと考えてあんまり寝れなかった……。
「お、起きてきた。」
千歳は着物を着てニット帽をかぶり、出かける準備。
「どこか行くの ?」
「呉服屋~」
呉服屋!?
江戸かよ!
心の中で一人つっこむ。
「この間の仕事で羽織の裾破れたから。
買いにいく。
伊緒も行きたい?」
「え、いや……私は……」
行きたいけども……。
これから毎日二人っきりだよ?
わざわざ外出まで二人でしたらいつかウザイ、って言われるかも。
つまんない女、って言われるかも。
「行こーよ。」
うっっ!
上目遣い……
「分かった。」
折れました。