クール女子と大泥棒が恋すると、
文化祭
千歳side
ひどいことをした。
それでも、やっぱり俺は……
家に帰ってきたが、何も会話はない。
二人で無言で昼飯を食う。
こういうとき陽がいてくれれば……
ポツッポツ……
「あ、雨……」
伊緒が窓を見て口を開いた。
「あ…………」
薔薇……平気かな……。
「何?どうしたの?」
伊緒は何にもなかったかのように平然とした顔で、俺に話しかけた。
いや……。
顔に出さないだけで本当は……
「薔薇が気になるんだ。
ちょっと見てくる。」
「手伝う。」
意外にも伊緒は着いてきてくれた。
二人でアパートの下に降りた。