クール女子と大泥棒が恋すると、




「よぉ、千歳。

高校生やってんじゃねぇか!」


「文化祭でなくても高校生ですよ。」


こっち来たし……。



「おい宮野!その人誰だ?」



クラスのヤツが気になって声をかけてきた。



「いや、知り合いの人だ。」


「なんだぁ…」



父親がわざわざ来るなんて男子高生としてはいい笑い者だ。



「リカとはうまくやってるか?」


「リカ……?」


「5番だよ。」


「ああ、別に……。」


スゲー怪力だってことは分かったけど……。


「ハハ……お前もずいぶん明るくなったな。

クラスの中ではほとんど口も利いてなかったのに。」



「昔の話です……」





一体何しに来たんだ……。



「お、射的あんじゃんか。やらせろよ。」


「ハイハイ。」



新見さんはエアガンを手に取った。




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