クール女子と大泥棒が恋すると、
伊緒の弱点
文化祭が終わり、授業も普通の時程に戻った。
文化祭を経て、クラスのやつらとも結構仲良くなれたかもしれない。
文化祭は5番と新見さんのせいで散々だったけど。
「ただいま~」
まだ伊緒は帰ってきてないみたいだった。
和服に着替え、リビングでテレビを付ける。
暇だ……。
早く帰ってこないかな……。
その時、玄関のドアが開く音がして、
「ただいま」
という声が響いた。
リビングに入ってきた伊緒に「おかえり。」
と言い、優しく微笑んだ。
伊緒は少し頬を赤くし、
「うん……。ちょっと宿題してくる。」
と言って、部屋に入っていった。
どう見ても照れてるな。
からかうと照れてしまう伊緒は可愛い。
どうもやめられない。