クール女子と大泥棒が恋すると、





「はじめまして。宮野千歳くん。」


後ろを振り返ると、立っていたのは一人の長い黒髪の女。


今時珍しく、着物を着ていた。




「……えっと…………」




「ああ、ごめんなさい。

急に名前を呼ばれてもビックリするわよね。

そうね…………

あなたのことは知り合いに聞いたの。

仕事を探しているんですって?」




「……別に仕事がしたいんじゃなくて、

生活するためのお金が欲しいんだ。」



「……小さいのに偉いわねぇ……。

お姉さん、協力するわ。」



「ホント!?」



「ええ。私のことは『ボス』とでも呼んで?」



「うん!ボス!!どうすればお母さんを助けられるの!?」




ボスは小さく微笑み、僕に鉄砲を渡した。







< 23 / 323 >

この作品をシェア

pagetop