クール女子と大泥棒が恋すると、
「……これは鉄砲?」
「ああ、そうだよ?
今からそれの使い方を教えてあげる。
1週間後、あそこにある銀行に強盗に入るんだ。」
「強盗……!?それって悪いことじゃないの……?」
「そんなことはないのよ?
人は支えあって生きる、って言うでしょう?
そしたらお前みたいな貧しい人達がいることはおかしいと思わない?」
お母さんの背中を思い出して、大きく頷く。
「それなら、お前が動かないで誰が動くの?」
僕がお母さんを助けないで、誰がお母さんを助けるの……?
「……やるよ……。」
ボスは僕の頭を撫で、嬉しそうに笑った。