クール女子と大泥棒が恋すると、




伊緒side





嘘……。




千歳が出てった……。



仕事じゃない。



刀の鞘を取りに部屋まで戻った様子はなかった。



布団のなかで泣きそうになる私。




帰ってきても、千歳のことを考えて、もちろん寝たりなんかできなかった。


そしたらため息をついて出ていった。



これは完璧に……。



あんなウザイやつと一緒に住めないって

ことだよね……。




どうしよう……。



どうすればいいの?



素直に髪ほどいて、帰ってればよかった。



嫌われちゃった。





千歳……






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