クール女子と大泥棒が恋すると、
「5番……」
「アハハッ、殴られてるー」
5番は俺の赤くなった頬を見て、ケラケラと笑った。
「仕方ねぇだろ。
俺は戦うの得意じゃねぇし、こいつおかしすぎる。」
3番を指差すと、5番は「確かに」と言って笑った。
「あんた、あの子と付き合うことになったの?」
「そう。」
「ふーん……。
んで、組織抜けたいと……。」
こいつ……どこから聞いてたんだ?
「あたし、抜けんの手伝ったげよっか?」
5番は楽しそうに笑った。
「それは裏切りですか!?」
3番も、5番のセリフには驚いている様子。
「まぁ……そんなとこかな。」
5番の本心はわからないけど、
こいつは悪いやつじゃないし、
助けてくれるならありがたい。
「5番、頼む。」
「しょうがないなぁ」
5番はどや顔で腰にかかった拳銃を手に取った。
俺も口に溜まった血を床に吐き、
刀の鞘を構えた。