クール女子と大泥棒が恋すると、
「ちょ、ヤバいって!何してんの!」
「別にいいだろ?
てか脱がしていい?」
「ハ!?ダメダメダメ!!!」
ーーピンポーン
その時、家のインターホンが鳴った。
た、助かった……。
「どいて。」
「ほっとけよ。」
「無理。」
私ははだけたブラウスを元に戻し、玄関へ向かった。
少し顔の火照りを冷ましたあと、覗き穴を覗くと、そこには新見さんが立っていた。
「新見さんっ」
「よぉ。電話の内容を聞いて、いても立ってもいられず笑」
何言ってんだ。この人は。
色恋を騒ぎ立てる中学生か。
「うげっ、新見さん……」
奥から千歳が顔をのぞかせた。
「千歳ぇ、付き合ったんだってな。
おめっとぉ」
「何言ってんですか。帰ってください。」
「なんだよぉ。
二人して嫌そうな顔して……。
一体何やってたんだよ!!」
「新見さん、髪の毛むしりますよ。」
「ごめんなさい。」
千歳は私の間髪入れぬ突っ込みにゲラゲラ笑っていた。