クール女子と大泥棒が恋すると、
「……っ……はい……。はい……!」
次から次へと流れる涙を必死に拭いながら、
何度も何度も頷いた。
あまりにも純粋なその涙に、
不覚にも俺は泣きそうになってしまった。
「千歳には何回もこの誘いでフラれてるんだよ。」
「こんな人が父親だなんて老後が大変そうなので嫌です。」
「……っフフっ……。」
紗夜は泣きながらも無邪気に笑い、
俺は娘の頭をぐしゃぐしゃにした。
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