クール女子と大泥棒が恋すると、





「……昔は……ビルの外に……出るのが夢だった……。


色んなお花を見て……色んな人と…お話したかった…………。」




容赦なく紗夜の腹から血が流れ、
地面を赤く染める。




「……でも…………今は…………」





紗夜の目から大粒の涙が溢れた。





「……っ死にたく……ないよぉ…………



千歳と新見さんと……海に行きたいよぉ……」






胸がギュウッと締め付けられ、息苦しさに見舞われた。




病院の医者たちに運ばれて、紗夜は病院の中に入っていった。








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