クール女子と大泥棒が恋すると、





「……白鳥、もう二度と俺たちに近づかないでくれ。頼む。」



「『頼む』だと!?バーカ!

誰がお前の言うことなんて聞……」




俺の殺気に気づいて白鳥は黙った。






「……でないと……殺してしまうから。」





白鳥はされるがままに警備員に連れられていった。





「……海に連れていく、って約束したんです……。」


新見さんは握っていた拳をほどいた。




「……大丈夫。ここは病院だ。」




「……そうですね……。」





ため息は白くなって空に消えた。









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