クール女子と大泥棒が恋すると、





「100万でいいのか?」



「え…………」



宮野くんは風呂敷包みを開け、

色々な雑貨と共にぐちゃぐちゃに入れられている札束の山から1つをわしづかみ、

私の前に投げ捨てた。




「嘘……!!
束になってる!!初めて見た……!」



「お前、俺と出会ってから一番感動してるの今だろ……。」



そんなの当たり前だ。


札束を恐る恐る持ち、その重みを味わった。



「これならいいだろ?」



宮野くんは私の肩をポンッと叩いた。


これは歓迎するしかない。



「歓迎します……。」



宮野くんは屈託なく笑った。








< 75 / 323 >

この作品をシェア

pagetop