クール女子と大泥棒が恋すると、
家に着き、昼ごはんを作り始める。
宮野くんは隣で私の手の動きをじっと見ている。
「そう言えばさ……瀬川は彼氏とかいた?」
「いると思いますか?」
「……瀬川は見た目可愛いし、性格表に出さなければ……。」
「そうでなくて。
私が彼氏を必要とすると思いますか、って意味です。」
「えっ、そっちか……。」
オムライスを華麗にフライパンの上でひっくり返す。
「みついでくれる彼氏なら是非欲しいですが、
自分にそんな魅力がないことは分かっていますので。」
「すごいポジティブだな……。」
「え……。ネガティブなんじゃないですか?」
「いや……逆に金にしか執着してなくて……。」
これはケンカを売られているのか……?
殴るべきなのか……?
迷ったけど、やめておいた。