君恋日記
ベッドの近くに置いてある少し古びたパイプいす。
また胸が締め付けられる。
ぎゅーって。
こんどは長く長くぎゅーって。
佐田くんがあたしをお姫様抱っこ。
想像しただけで顔が熱くなる。
「もう少し寝てなさいね?
担任の新井先生にお家の方に連絡して貰ったから。お母さんが来て下さるそうよ?」
先生が言ってからあたしは
横にあるパイプいすに目を落とすとまた夢の世界へと眠りに入った。
7月23日
佐田くんが助けてくれた。
佐田くんの優しさをまた感じた夏休み前の日のこと。