-RAINY BOY1-
俺は受け取って、そう言うと、大水槽の前で、たくさんの魚を眺めたまま、嬉しそうに、はにかんだ。
『でさー、手紙読んだよ!俺、鈍感みたいで気付かなくてごめんな。
…俺、自分の気持ちとかよくわからねぇーんだけど、守ってやりたいとか笑顔を見ていたいとは思うんだ。何もしてやれねぇーけど、側にならいてやれる。そんなんでも良いか?』
俺はそう言いながら、アザラシのヌイグルミを絢芽に手渡した。
絢芽は、
『うん。それだけで、じゅうぶんだよ………。』