だから私は雨の日が好き。【夏の章】※加筆修正版
涼雨

煌々...コウコウ






月曜日。

いつものように体がだるい。

しかも、今日は特に辛い。



どうして女にはこんなに辛いものがあるのか、といつも思う。



会社のパソコンの前からあまり動きたくなかったので、今日は櫻井さんに頼まれていた企画書の作成をしていた。

オータムキャンペーンの受注は、予想を超える量になっていた。

うちの営業のメンバーたちは、毎日クライアントと営業部をかけずり回っている。



社内で企画書を作成する暇なんて無いんじゃないかと思うくらいに。



朝イチのミーティングが終わった後、ほとんど顔をあわせることが無い日が続いている。

席に戻ってくるのは大抵八時を過ぎてからで、その後企画書に目を通してくれてるいる。

一人四社程度抱えているので、目を通すだけでも物凄い仕事量だ。



三年も鍛えてもらったので、私は企画書を作るのがとても得意になっていた。

原案はしっかり営業が考えてくれいるので、そこから形にしていけばいい。



櫻井さんは主に媒体広告の仕事を扱うことが多く、古くからのお客様もいる。

その一つひとつに丁寧に対応している姿は、営業の鏡だと私は思う。


企画書のレイアウト、文字構成。

会社の特徴にあわせて、重視するポイントが違うことをしっかりわかって資料を渡してくれる。

そこから企画書にするのが仕事だ。




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