だから私は雨の日が好き。【夏の章】※加筆修正版





気が付くと周りには満足気な顔をした三人が立っていて、四人で肩を組む形になって並んでいた。

隣にいた森川にぎゅっと肩をつかまれ、森川の方を見上げた。


達成感に満ちた顔をした森川は私の顔を見て優しく笑っていた。

何かを言うわけでもなく私を見つめる森川は、本当に嬉しいというように私の頭を抱えた。



なんだか胸がいっぱいになってぽろぽろ泣いていると、べしべしと頭を叩かれた。




「・・・っちょっと!人が感動してるのにっ!」




必死の抗議で松山と篠木の顔を覗くと、二人も同じように目を潤ませていた。

森川が二人の頭をぽんぽんと撫で、私の目元を拭ってくれた。


四人でグランドフィナーレをかみ締めて、まとめて抱き合った。




「来年は私達がやるのよ。それまで、ビシバシ鍛えていくから覚悟しなさいよ」




三人に向かって余裕の笑顔で笑ってみせる。

しっかりと頷く三人を見て、来年はもっと楽しくなる、と思った。

スクラムを組むようになっていたのを離して、それぞれ本部と第二本部に向かっていく。



ステージをもう一度見つめる。

さっきまで輝いていたステージの余韻をかみ締める。




――――――来年は、此処で。私たちが――――――




会場全体に明かりがついたのを確認してから、私も第二本部に向かうため舞台袖の奥へ歩きだした。




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