シュシュ~番外編①~
【美織side】

「あれでよかったんですか?」

「・・・はい」

私の落ち込み様に、大泉社長は、とても心配そうな顔で

私を見つめていた。


「これ以上の事をやったら、君たちは・・・」

「それ以上言わないでください・・・

これでダメなら、それまでだったと諦めますから」



「…でもな、今夜は仕事だったのに、それすらも、嘘をつく必要はあったのか?」

「・・・必要でした、私には」

私の言葉に、大泉社長は、大きな溜息をついた。


「仕方のない子だね」

「すみません、ご迷惑おかけして」

しばらく黙っていたけど、今は仕事中、早く行かないと、先方を

待たせている。私と大泉社長は、先を急いだ。
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