Bussiness Trip

「なんか、それ嫌味に聞こえるんだけど?」

雪乃がムッとして言うと、戸上は慌てて首をふる。

「全くひねくれてるなあ。俺も旅先では、その土地の食材や郷土料理が食べたいクチだから、喜んでるの。それじゃ、広島焼きといきますか?」

「賛成!!」

雪乃が思わず大声で答えたので、数人の乗客の視線が集中する。

赤くなって下を向く雪乃の横で、戸上はまたくつくつと笑っている。
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