Bussiness Trip
「変なとこ、触んなよ。その気になるぞ」
「ご、ごめん。そんなつもりじゃ……」
真っ赤になって、びくりと手を離す。
『こいつ、からかうと、おもしれえ』
俺が雪乃の手首をつかむと、条件反射で手をひっこめようとする。
「ばか。ベルトの位置はここだ」
俺の意図にほっとしたように、ベルトとボタンをはずすと、たどたどしくファスナーを下ろし、ズボンに手をかける。
見えない布団の中を手探りでやっているので、雪乃はますます真剣な表情になる。
『これ、見てたら。ほんとヤバイかも。布団があって助かった』
俺は腰を軽くあげて手伝うと、窮屈なズボンからやっと解放されて、「はぁっ」と大きな息を吐いた。