砂漠の夜の幻想奇談


 さて、カンマカーン達がダマスへ出発してから数日。

とりあえず平穏に過ごしていたシャールカーンとサフィーア。

相変わらず後宮にはシャールカーンに媚びを売ろうと頑張る女性が大勢いるが、夜、王が抱いて眠るのはサフィーア王妃のみだった。


「っ…!…っ!!」

シャールカーンの指を噛み締めながら声を我慢するサフィーア。

褥にて、愛する彼から与えられる心地好さには未だ慣れない。

「ハァ…サフィーア…」

指が放され、口づけられる。


今宵も唇を奪われながらサフィーアはシャールカーンを受け入れた。









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