砂漠の夜の幻想奇談


 あれからミロンの提案により、シャールカーン達は同盟軍であるアフリドニオス王の軍と合流することになった。

北側から攻めてきたアフリドニオス王とカイサリアの城の前で顔を合わせる。

すでにカイサリア軍は城内に逃げ込んだ後であり、城の外側をコンスタンチノープルの騎士団とバグダードの軍が包囲している状態だ。


「アフリドニオス王!」

会ってすぐ、シャールカーンは跪いて謝罪した。

「申し訳ございません!私の妃、サフィーアが人質としてカイサリア兵に連れ去られました…!」

「な、何!?サフィーアが!?」

サフィーアの父であるアフリドニオス王は驚いた後に顔を怒りで赤くした。

「なぜ護らなかった!?いやその前に、なぜサフィーアが戦場にいる!?」


< 717 / 979 >

この作品をシェア

pagetop