君がサヨナラと言ったから(短編)
「幸君、今日で…
サヨナラ…なの…」
…えっ?
「な…に、行ってるんだよ…」
「幸君、私ねもう残りの時間は少ないんだって…
だから、サヨナラ。
もうこれ以上幸君に迷惑かけられないもん」
「迷惑…じゃない
…俺は…俺は…っ!」
雪乃のことが…
「幸君、もういいよ?
多分今日が最後。
私が勝手に外に出て遊び回る機会は。」
…勝手に…?
「今日は、最初で最後なの!
明日からは寝たきりに…なる気がするんだ。
私の勘は良く当たるから…」
雪乃…?
「だ…から、最後に…幸君とデート…したかったんだ…
幸君…好き…」
ポロポロと涙を流しながら笑う雪乃
その時、観覧車は下についてしまった
降りてから俺は雪乃の手をしっかりと握った
そうでもしないと、君はいなくなってしまう気がしたから…