青春謳歌
「陽菜は私の親友ですから、傷つけたらいくら先輩でも許しませんから。
私と架李で殴ります!」
そう言う平井に俺は苦笑した。
よほど、陽菜のことが大事みたいだな・・・。
陽菜は良い友達に恵まれたんだな。
この写真を貰って喜んでいる自分。
ということは、俺の気持ちがハッキリした・・・・・・。
「それは、困るな。
俺は、陽菜のことが好きだからな・・・。」
そう言い切った俺に平井は満足げに笑った。
「なら、いいんです!」
俺は陽菜を妹のようなものだと思っていた。
でも、架李に言われたように陽菜が俺の知らない男といると嫉妬したり・・・陽菜の写真を見て嬉しくなる自分は陽菜に惚れている意外の何者でもない。
自分の気持ちにやっと気づいて俺は口元を緩ませた。
早く、陽菜に会ってこの気持ちを言わないとな・・・。
そう思いながら俺は来た道を戻って行った。
そこで、俺を見ていた視線の持ち主に気づかないまま・・・。