青春謳歌
「お前の部のところじゃないか・・・?」
「正解♪」
入り口の扉に書かれている看板を見て俺は理解する。
すると、笹田はそのまま俺の腕を引っ張って中に入って行った。
おい、ちょっと待て・・・。
俺も中に入るのか・・・?
絶対に入りたくなくて俺は立ち止まろうとすると、中から声が聞こえた。
「お、お帰りなさいませ、ご主人さ・・・ま・・・・・・。」
目の前で頭を下げたメイドが顔を上げると俺は固まった。
「陽菜・・・。」
「か、和輝先輩!!」
二人して固まっていると、笹田が隣でクスクスと笑っていた。
「おい、笹田・・・。どういうことだ?」
「何がぁ~?」
「惚けるな。」
「いいでしょ、別に。
陽菜の可愛い姿が見れたんだから・・・。」
笹田のその発言に俺は溜め息をついた。